アニメ2期も白熱した展開の呪術廻戦!今回は呪術廻戦15巻の125話にかかれていた「赤飯」の表現について解説・考察しますね。
調べたところ「赤飯」の持つ意味に驚きの事実がありました!
2021/3/4発売の15巻の内容を含みます。未読の方、アニメ派の方は注意してくださいね^^
『隣のお婆ちゃんが「赤飯」を炊いて持ってきた』ってどういう意味?
呪術廻戦125話(15巻)では、釘先野薔薇の過去について書かれており、そこで、野薔薇の友人ふみの目線で野薔薇と村の環境について語られています。
そこで野薔薇が「狭い村だから村の人と友達になるより他人になる方が難しい」と発言しており、ふみはそれを「いい事」として捉えていました。
ですが、数年後「近所のお婆ちゃんが赤飯を炊いて持ってきた時、気色悪さが理解できた」と表現しています。
さて、この「赤飯」とは一体どういうことなんでしょう?
呪術廻戦で表現された「赤飯」の持つ3つ意味
わたしはこの3つがあると考察しました。
1.女性が初潮を迎えた時、お祝いとして赤飯を食べる習慣
2.赤飯自体に「呪術的」意味がある
3.ジェンダー(男女差別)問題への警鐘
では、順番に説明していきますね。
日本には昔から女性が初潮を迎えると赤飯を炊く習慣がある
日本には女性が初潮を迎えると「お祝い」として赤飯が炊かれる習慣があります。
都市圏では少ないのかもしれませんが、令和になった今でも、地方ではまだ当たり前のように行われているところもあるんですよね。(地域や家庭環境によるかと思いますが)
調べてみるとなんと、現代の女性でも20~30%は「初潮がきた時赤飯が夕食に出た」というアンケート結果もあるほど。
身体の成長自体、喜ばしいことなんでしょうけど、当の本人は思春期という多感な時期に生理が始まり、身体の大きな変化に戸惑ってるのに、それを祝われるとかマジで全然うれしくないんですよ。
特に父親に初潮がきたことを知られるなんて、死にたいぐらいイヤだし。
わたし自身、母親に「お父さんには(初潮がきたことを)絶対に言わないで!妹にもダメ!」とお願いした記憶があります。
ツイッター上でもこんな反応があります。
初潮がきたらお赤飯って別に滅んでいい風習だよね。わたしは自分が知らなかったし母も特にわたしにも家族にも何も言わずいつもの夜ご飯に赤飯が出ただけだったからまあ中間くらいかな。
— めりり🐧 (@b02c_meriry) February 18, 2021
あれにはちゃんと由来があって…とか二の次で前提の常識で人が嫌がる事はしない。
私に初潮が来た時、母が赤飯炊いて、
— おまきの方 (@omaki_no_kata) February 20, 2021
父が「なんで赤飯なんだ!」言って
理由が明かされて、わたしゃすごく恥ずかしくて、母親ってなんてデリカシーがないんだろう⁉️と思って、その日は終始不機嫌だった。
父親も察しろよーと思った。
想像どおり、喜んでるツイートはありませんよね。
そして呪術廻戦で書かれている「隣のおばあちゃんが赤飯炊いて持ってきた」という表現は、さらに上をいっていて「親族でもない他人が、自分の超超デリケートでプライベートな事情を知っている」という、まさにホラー!!
父親に知られたくないなんてレベルじゃなくて、隣近所みんなに知られてるかもしれないという。もう恐怖でしかないです。
さらに赤飯持ってきたおばあちゃんは恐らく100%善意で悪意はゼロっていうのもそれはそれでたちが悪い。(善意に対して嫌悪感を抱く自分を責めてしまう)
釘崎野薔薇が「田舎を早く出たかった」というのはこういうことなんですよね。わたし自身も地方出身なので、野薔薇ほどではないけど、田舎のこういう文化に触れて育ってきたので、気持ちが痛いほどわかります。
そしてなんといっても芥見先生のすごいところは、
「田舎の閉塞感、陰湿感をこの短い文字数で如実に表現していること」
なんです。呪術廻戦はバトルもさることながら、こういう小説的表現も秀逸で、ファンを魅了している要素の一つなのではと思います。
「お祝いごとなんだからいーじゃん!つべこべ言うなよ」という男性がもしもいらっしゃったら(いないことを願うけど)、是非自分に置き換えて考えてみてね。 もし初めて精通した時、母親がそれを知り、一般的にそれが「めでたい」ということで近所に「●●さんの息子さん、精通があったらしいわよ!」って広まったらどんな気持ちになるかな?
「赤飯」には呪術的意味がある
2つ目はわたしも調べて初めてわかったことです。
なんと赤飯には「呪術的意味」が含まれているんです!!
その理由がこちら。民俗学者の方の研究内容です。↓↓
古来、小豆には呪術的な意味合いが強く、民俗学者・柳田國男は、小豆の意味について研究をしています。
「小豆の赤いといふことが、ほかの食物に見られぬ特色であるが故に、何か特別の效果が有るやうに、感じられたのが始めだつたとも言へるだらう」中略
(『定本 柳田國男集 第十四巻』筑摩書房)上記は柳田國男の小豆に関する研究のごく一部ですが、赤色や赤飯(書物では小豆飯と表現)の呪術性や病を避ける目的であったことが説明されています。
引用元:ニュースサイトしらべえ
前述の田舎の陰湿さを表現するだけでなく、この作品のタイトルでありテーマである「呪術」の意味合いまであるとは!
芥見先生の才能にひれ伏すしかないですね。
ジェンダー問題への警鐘
【※この段落は管理人の深読み考察です】さらにさらに深読みすると、「初潮を祝う」という理由はいくつかあり、
「医療が発達していなかった時代、子供は長く生きられなかったので、初潮がくるまで成長したということはとても喜ばしいこと」
という明るい解釈もありますが、その一方で
「初潮がきた」=「子供が産めるようになった」≒「さあ女性はどんどん子供産もう」≒「女性は子供生んでりゃいいいんだよ」という男尊女卑・女性の人権軽視的な解釈の仕方もあります。
そして呪術廻戦では、いくつかのシーンで男尊女卑的な表現(これはダメなことなんだよという意味合いで)がありますよね。
- 加茂家の正室は術式を持った男子を産めなかった(恐らく加茂家の立場はひどいことに)から、側女の息子の憲紀を嫡男として迎えた。
- 加茂憲紀の母は術式を持った男子を生んだにも関わらず正室じゃなかったがため「ただれた側女」扱いで迫害される。
- 禪院家自体が男尊女卑の権威みたいないところ(具体的には17巻で)
これら全て作品の中ではジェンダー問題はネガティブな要素として書かれているので、読んでいるみんなは「ああ、こういう風に考えちゃいけないんだな。前時代的な考え方なんだな」と感じるはずです。
呪術廻戦は大人気作のため、いろんな年齢層の男女が読んでいる作品です。影響力も大きいはずなので、「これはダメな考え方なんだな」ということが浸透していくことも目的だとしたら、本当にすごいです。(いや、本気で浸透してほしい)
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最後までお読みいただきありがとうございました^^
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